急に手足が動かしにくい、歩けないときは119番へ
急に手足が動かしにくくなる、歩けない、意識がおかしいときは119番へ連絡してください。新しく排尿しにくくなった、しびれや筋力が悪化した場合も、速やかに医療機関へ相談してください。脊髄腫瘍かどうかを自分で見分けようとして受診を遅らせないでください。 [1] [3]
脊髄腫瘍は、脊柱管の中で、脊髄や周囲の組織に生じる腫瘍です。脊髄そのものの中にできる場合と、外側から神経を圧迫する場合があり、症状や治療は種類と場所で異なります。しびれや筋力、歩き方などの変化を、検査と合わせて評価します。 [2] [4]
できる位置と、脊髄・神経への影響
脊髄腫瘍は、脊髄を包む硬膜と脊髄そのものとの位置関係で分類します。神経鞘腫や髄膜腫などの良性腫瘍も、ほかのがんから転移した腫瘍も含まれます。良性か悪性かと、神経への圧迫がどの程度あるかは、分けて確認します。 [2] [3] [4]
| 分類 | 腫瘍の位置 |
|---|---|
| 硬膜外腫瘍 | 脊髄を包む硬膜の外側 |
| 硬膜内髄外腫瘍 | 硬膜の内側で、脊髄の外側 |
| 髄内腫瘍 | 脊髄そのものの中 |
しびれ、感覚の異常、痛み、手足の力の入りにくさ、歩きにくさなどが現れることがあります。排尿・排便に影響する場合もあります。症状は腫瘍の場所や神経の障害によって変わり、首の腫瘍だから腕だけ、というように単純には分けられません。 [3] [4]
手足の動きが急に悪くなる、歩けなくなる、新しく尿が出にくくなるなどの変化は、速やかに医療機関へ相談してください。突然のまひや、自力で安全に受診できない状態では119番へ連絡します。以前の検査や症状の軽さだけを頼りに待たないでください。 [1] [3]
MRIで位置や広がりを調べ、ほかの病気とも区別する
MRIは、腫瘍と脊髄・神経の関係を調べるために用います。必要に応じて造影MRIやCTなどを組み合わせます。レントゲンで異常がないと言われたことだけで、脊髄の腫瘍が否定できるわけではありません。 [2] [4]

診察では、筋力、感覚、反射、歩き方や排尿なども確認します。似た症状を起こす別の病気との区別が必要です。画像で腫瘍が疑われた段階の診断と、採取した組織から詳しい種類を確かめることも区別して説明を受けてください。 [2] [4]
神経の働きと、腫瘍を取る範囲を一緒に考える
手術を行う場合は、腫瘍の摘出や神経の圧迫の解除を目指します。特に脊髄の中の腫瘍では、正常な神経を傷つける危険との兼ね合いが問題になります。状態によっては、すべてを取り切らず、一部を残す判断もあります。 [2] [3]
腫瘍の種類や残った範囲などによっては、放射線治療や薬物療法を加える場合があります。症状が軽く進行が遅い場合などは、経過観察を検討することもあります。全員に同じ治療や同じ時期の手術が必要とは限りません。 [3] [4]
治療は、症状を改善するだけでなく、それ以上の悪化を防ぐことを目指す場合もあります。治療後のしびれや歩きにくさがどう変わるか、リハビリや排尿管理などの支援が必要かも相談してください。手術で腫瘍が取れたことと、神経の回復は同じではありません。 [3]
出典と情報確認日
- 厚生労働省 こんな時は迷わず119へ(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
- 慶應義塾大学病院 KOMPAS 脊髄腫瘍(資料日:2025-10-17/確認日:2026-10-29)
- 神戸大学医学部附属病院 脊椎・脊髄疾患(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
- 日本整形外科学会 脊髄腫瘍(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
情報確認日:2026年10月29日。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。診断・治療については医師にご相談ください。