急な異常は、症状が消えても119番へ
突然、顔や手足の片側が動かしにくい、ろれつが回らない、言葉が出ない、片方の目が見えないなどの異常が出たときは、119番へ連絡してください。一度おさまっても、自分で治ったと判断せず、すぐに医療機関で診断を受ける必要があります。 [7] [1]
手足の力が入りにくい、言葉が出ないといった症状がいったん消えると、受診するか迷うかもしれません。しかし、一過性脳虚血発作(TIA)では、症状がおさまっても脳梗塞を防ぐための診断と治療が必要です。 [4] [6]
症状が消えても診断が必要な理由
一過性脳虚血発作は、脳などへの血流が一時的に悪くなり、手足のまひや言葉の異常などが現れ、その後に症状が消える病態です。英語名の頭文字からTIAとも呼ばれます。片方の目が一時的に見えなくなるなど、目の網膜への血流不足による症状で現れることもあります。 [6] [7] [8]
症状が消えたことと、原因がなくなったことは同じではありません。血管の狭窄や血栓ができやすい状態などが残っていると、その後に脳梗塞を起こす危険があります。発作の直後から診断と予防治療を進める必要があり、次の症状が出るまで待つものではありません。 [4] [6]

また、症状が短時間で消えても、検査で脳梗塞が見つかる場合があります。TIAかどうかは、症状が続いた時間だけでは決められません。似た症状を起こす別の病気との区別も含めて、医療機関で確認します。 [6] [8]
受診時には、どの症状が、体のどちら側に、いつ始まり、いつおさまったかを分かる範囲で伝えてください。普段と違った様子を見ていた家族の説明や、服用中の薬の情報も手がかりになります。情報を確認するために救急要請を遅らせないでください。 [3] [1] [7]
検査で血管と心臓の原因を探る
原因には、心臓や動脈でできた血栓が流れて血管を一時的に塞ぐものや、もともと狭くなった血管の先へ十分な血液が届かなくなるものなどがあります。動脈硬化だけでなく、心房細動などの不整脈が見つかる場合もあります。 [6] [2]
病院では、症状の経過と診察に加えて、頭部CTやMRI、血管の検査などを行い、脳梗塞の有無や血流の状態を確かめます。必要に応じて血液検査、心電図、首の血管や心臓の超音波検査なども組み合わせます。 [6] [8] [3]
検査は、今の症状を説明するためだけでなく、次の脳梗塞を防ぐ方法を選ぶためにも行います。症状がすでに消えているから検査が不要、あるいは一度の検査だけで原因がすべて分かる、とは限りません。必要な追加検査や、その後の受診について確認してください。 [4] [2] [8]
治療と再発予防を続ける
治療の目的は、その後の脳梗塞を防ぐことです。血栓ができにくくなる薬を検討しますが、抗血小板薬を使うか、抗凝固薬を使うかなどは原因によって異なります。出血などの危険もあるため、医師の診断を受ける前に薬を追加したり、処方薬を変更したりしないでください。 [4] [2] [6]
首の動脈などに狭窄が見つかった場合は、その状態に応じた薬や、手術・血管内治療を検討することもあります。狭窄の程度だけでなく、症状や血管の状態、治療の危険も合わせて判断します。TIAを起こした人が、全員同じ手術を受けるわけではありません。 [5] [6]
血圧、血糖、脂質の管理や禁煙なども、原因に応じて続けます。症状がなくても予防のために必要な通院や薬があります。薬の目的、次の検査の予定、生活で気をつけることを担当医に確認し、不安や続けにくさがあれば相談してください。 [6] [2] [3]
出典と情報確認日
- 厚生労働省 こんな時は迷わず119へ(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
- 国立循環器病研究センター 脳卒中(資料日:2026-09-23/確認日:2026-10-29)
- 東京都健康長寿医療センター 脳梗塞(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
- 国立循環器病研究センター 一過性脳虚血発作と早期の診断・治療(資料日:2024-09-27/確認日:2026-10-29)
- 京都大学医学部附属病院 脳神経外科 頸動脈狭窄症(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
- 済生会 一過性脳虚血発作(資料日:2025-07-29/確認日:2026-10-29)
- 台東区 TIA 一過性脳虚血発作を知っていますか(資料日:2025-04-17/確認日:2026-10-29)
- 東京逓信病院 一過性脳虚血発作 TIA について(資料日:表示日不明/確認日:2026-10-29)
情報確認日:2026年10月29日。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。診断・治療については医師にご相談ください。