立ち上がった時に急にくらくら来るといった経験がある方もいると思います。そういう方は大体自覚して貧血だと認識している方が多いでしょう。しかしその貧血はただの貧血ではないのです。まず貧血というのは名の通り血が足りなくなっている、と思いがちですが血液が足りないわけではなく、血液の濃度が薄くなっている状態をいいます。それによって血液と一緒に運ばれる酸素が運搬されにくくなり、その結果として体が疲れやすくなったりだるくなったり、めまいや立ちくらみが起きたり、頭痛がしたりといった症状が起きます。特に男性より女性の方が多いとされていますが、それは女性が月経等で多く出血をする機会が多いことも原因とされています。と、ここまでは「通常」の貧血の話です。症状に立ちくらみがあるのでやはり立ち上がった時の立ちくらみは貧血だと感じた方もいるもしれませんが、その考えは半分正解であり半分間違いです。確かに貧血ではありますが、その貧血は脳貧血によるものです。脳貧血の症状としては立った時の立ちくらみの他にも立っていたら目の前が急に暗くなって倒れてしまったり、時間が経つにつれて顔色が悪くなったり、冷や汗が出たりといったものがあります。これらが出た場合には貧血ではなく脳貧血である可能性が高いです。この症状が起こる原因としては名称の通りに脳に送られる血液が一時的に阻害されることが原因です。こちらも間違えやすいですが、血液の濃度が薄いわけでもなく、血液が不足しているわけでもありません。ただ単に脳への血液の循環が上手く行っていないことだけが原因です。というのも脳は頭の高いところにあるため、心臓から血液を送るには勢いをつけなければなりません。その際には自律神経がその勢いをつけるため、逆に心臓へと行く際には勢いを調整する役割をしています。そしてこの自律神経がなんらかの原因で正常に働かなくなると発症してしまうということです。なのでこれを治療する方法としてはやはり自律神経を正常化させる必要があるということになります。自律神経が異常を起こす原因としては疲れや睡眠不足、ストレスといった要素が神経のバランスを崩していることになります。なので治療の方法としてはまず睡眠不足があるということでしっかりと睡眠を取るように普段からの睡眠習慣を整えることが大事となります。そしてストレスが原因ということなので、ストレスを上手く解消させる必要があります。そして疲れが原因ということで、その疲れを上手く取っていくようにしましょう。しかしこれら3つは人によっては中々改善をするのが難しい環境にある人もいるでしょう。なので場合によっては自律神経自体を活発化させるための方法を取ります。その方法は自律神経に刺激を与えることであり、熱いお湯と冷たい水、ようするに湯船と冷たいシャワーを交互に浴びると刺激となって自律神経を活発化させることができます。脳貧血に悩まされる方はまずはこのように刺激を与えて活発化させていき、そこから疲れやストレス、睡眠不足を少しずつ改善をしていきましょう。