脳神経外科、脳血管手術の名医として知られる宝金清博(ほうきん・きよひろ/寳金 清博)は、北海道大学病院と北大大学院医学研究科・神経病態学講座・脳神経外科学分野に所属しています。
脳梗塞の画期的治療法の開発、脳血管疾患の権威的存在です。
北大病院は北海道の高度医療の中核病院の1つとされ脳梗塞、脳腫瘍や脳溢血など年間約500人の患者を治療しています。

宝金清博教授の研究分野は外科系臨床医学 と脳神経外科学 。
専門分野は脳卒中の治療、末破裂脳動脈瘤の治療、もやもや病、医療安全。
北海道地区での「新規経口抗凝固薬の可能性」というテーマによる全国エキスパート座談会(2011年 日経BP社)では司会を担当しました。

経歴は北大での講師、助教授を経て現在は北大教授で北大病院長です。

学歴は1979年に北大医学部医学科卒、米国カリフォルニア大学デービス校客員研究員を経て、米国スタンフォード大学英国王立神経研究所文部科学省在外研究員を1996年に終えました。

宝金清教授の受賞歴は1995年第22回かなえ医学助会奨励賞にはじまり、99年には日本脳卒中の外科学会賞(鈴木賞)、2007年には北海道医学賞、そして13年には公益信託美原脳血管障害研究振興基金の美原賞を受賞しました。

これまで150以上もの論文それ以上の数のMiscを毎年発表しています。

著書多数、いちばん近年のものは『脳動脈瘤手術』で現時点での脳動脈瘤に対する外科的治療技術のすべてをくまなく解説”。基本的な治療戦略と実践法や技術が掲載されています。各部位の手術の実際をステップごとに詳細に解説しているので、脳動脈瘤手術の指南書としても脳神経外科手術基盤技術書としても最適の書となっています。

また米国心臓病学会、日本脳循環代謝学会など10の協会に所属しています。

『細胞増殖方法ならびに組織の修復および再生のための医薬』、『間葉系に関連する細胞を含んでなる、パーキンソン病またはパーキンソン症候群のための治療薬およびこれを用いた治療方法』など7つもの特許があります。

競争的資金等の研究課題は2012年の『もやもや病における血管内皮前駆細胞の病態解析』、2011年までの『蘇生後脳症に対する幹細胞移植のトランスレーショナルリサーチ』などです。

ウェブサイトはhttp://www.neurosurgery-hokudai.jp/で、本人によるブログのリンクがあります。
ブログでは主に年数回、教室の現状がニュースレターとして掲載されています。

2007年より自ら責任者となり脳梗塞の新しい治療法の効果と安全性を確かめる臨床試験を行いました。
最大50人規模で、これまで根本的な治療が難しいとされていた脳梗塞を患者自身の再生力で回復させるという日本初の試みの臨床試験です。
結果最初の報告では、強い運動麻痺のあった数名を含む8名のうち全員に麻痺していた手が動くようになるなど変化がありました。その後も効果や副作用がないか検証され、2年くらいのスパンで臨床試験が行われました。