水谷徹医師は1984年に東京大学医学部を卒業したベテラン医師で、現在は昭和大学脳神経外科の長を務めるスペシャリストです。
専門分野は脳血管障害、脳動脈瘤クリッピング術、頚部頚動脈内膜剥離術、バイパス術、乖離性能動脈瘤、脳血管病理、良性腫瘍など多岐に渡り、脳に関わる病気に関しては日本でもトップレベルの技術力を持っています。
また巨大脳動脈瘤や乖離性脳動脈瘤の手術という分野においては、わが国の第一人者として広く評価されています。
特に乖離性能動脈瘤は脳の血管の壁がはがれ、そこへ血液が流れ込み膨れ上がってしまうため、血流の新たな通り道を脳に作らねばならないという非常に難易度の高い手術です。
水谷医師は、他の病院では手術不可能と言われてしまうような非常に重篤な症状に対しても意欲的に取り組み、多くの患者の命を救ってきました。
二十数年間にわたって脳動脈瘤や良性脳腫瘍の手術を中心に取り組んでおり、その豊富な手術経験と実績を期待して病に苦しむ人が水谷徹医師ならばと紹介され、遠方から手術を依頼しに来ることも多々あります。
事実、昭和大学脳神経外科では水谷医師が着任した2012年4月以降、動脈瘤クリッピングの件数が年間100件前後と倍増しており、その信頼の高さをうかがい知ることが出来るでしょう。
前任地であった東京都立多摩総合医療センターでは2002~2011年の10年間で5542件の脳神経外科手術が行われておりましたが、その中でも術者・指導助手・監修者として脳動脈瘤クリッピング術では1147件、頚部頚動脈内膜剥離術では556件、脳血管バイパス術では327件、脳腫瘍摘出術では613件と、非常に多くの数の手術を主導してきました。
治療の際には詳細にデータを検討することで、治療方針や手術の方法をスタッフ一同で徹底的に討議するなど、決して手を抜かず、非常に慎重に患者さんの症例に取り組むことでも知られています。
自身の蓄積症例は約300例以上にものぼりますが、世界中においてもこれほどの数をこなしている医師はいません。
また無症候性未破裂脳動脈瘤の患者さんに対処をした場合の平均在院日は12~13日となっており、全国主要病院の平均日数である26.4日の半分にも満たない日数での社会復帰を実現しています。
「安全・確実」な手術を心がけるということをモットーとした手術は極めて成功率が高く、直近10年間では担当した患者さんのうち99%以上の方が生活自立の状態で帰宅できるという、類を見ないほどに高い成功率を誇っています。
新たな医師の育成にも非常に意欲的であり「IT化を発展させると若い人も学びやすくなる」として、自らパソコンでネットワークを構築するほどです。
ハイビジョン画質で手術の動画などを見られるようにし、術前・術後の検討会で活用することで技術向上がより効果的に狙えるようにしたのです。
このネットワークは昭和大学医学部のみならず、同大学付属の藤が丘病院や横浜市北部病院などに勤める昭和台脳神経外科スタッフの技術向上にも大きな役割を果たしています。