小児を対象にした脳神経外科もあることで知られている長崎大学医学部・歯学部附属病院で教授兼副院長を勤めているのが永田泉先生です。

永田泉教授は昭和50年に京都大学医学部を卒業後、京都大学附属病院で研修医、その翌年の昭和51年には昭和51年田附興風会北野病院で医員を勤め、昭和57年には京都大学医学博士となられました。また同年より国立循環器病センター脳血管外科の医院と5年勤めた後、昭和62年からは母校の京都大学医学部附属病院で医員をするかたわら、平成2年には母校の講師となり、平成3年には社会保険・小倉記念病院脳神経外科部長、平成9年からは国立循環器病センター脳血管外科部長を務めた後の平成15年からは長崎大学医学部教授となり、平成21年に現職の長崎大学医学部・歯学部附属病院副院長となったという経歴の持ち主です。

現在在籍されている長崎大学医学部・歯学部附属病院は病床数900近い大型病院で、その歴史は幕末の医学伝習所にさかのぼるという国内では5本の指に入る永い沿革のある病院です。オランダの医師ヨハネス・ポンペ・ファン・メーデルフォールトにより創設され、創設当初は、かの幕末の奥医師で戊辰戦争でも活躍した松本良順が頭取を勤めた時代もあるほどです。またその当時から様式8病室、124床、手術室・隔離室を備えており、日本初の近代的西洋式病院といっても過言ではありません。その意味でも150年を超えてわが国の先端医療の中心のひとつを担ってきました。

長崎大学医学部・歯学部附属病院は長崎原爆平和祈念公園にも程近い、JR浦上駅より徒歩約10分、路面電車の長崎市電大学病院前電停または浜口町電停より徒歩約8分のところにあります。また浦上駅や長崎北郵便局前、松山町の大橋電停前、長崎港前のみらい長崎ココウォークなどから元気くんと命名された病院口までの無料シャトルバスも運行しています。

永田泉教授は脳血管障害の外科治療、良性脳腫瘍の外科治療を専門としており、おもに動脈瘤の開頭クリッピングや摘出手術、脳動静脈奇形の摘出術、バイパス手術、頚動脈内膜剥離術、脳腫瘍摘出手術などを行っています。また医療診断機器や手術支援機器のメーカ開発にもコンサルティング的に携わってきました。また同病院に脳卒中集中治療室を立ち上げ、急性期脳卒中の救急搬送にも対処できるようにしました。そのため、頭にメスを入れないカテーテルを用いた血管内治療も近年急速に増加しています。医員スタッフは20名こ超えており、年間手術件数は500前後もあり、そのなかでカテーテルによる症例数も100近くこなしています。

また脳卒中外来があるのも特徴になっており、教授も週2回外来での診療を行っています。ただし、長崎大学医学部・歯学部附属病院では一元的な外来診療を受け付けておらず、救急搬送患者を除いては、他病院や診療所などの紹介状が必要です。