もやもや病は、主に小児に発見される脳疾患の一つです。発症後いったん症状が発生した場合、元の状態への回復が不可能であり、病気そのものの原因を除去して進行を止めることができないので、難病に属します。幸いなことに、早期診断、適切な治療が行われれば、完治に近い治療成果を上げることができ、患者は日常生活を営むことができます。
もやもや病は、症状が徐々にひどくなるので、最初に親が病気を見落とすことが多いです。ラーメンや熱いものを食べるとき、風船や楽器を吹く場合、激しく運動した場合、脱水が誘発される場合に発生する、一方の手足の麻痺、しびれ感などが生じる場合に疑うべきであり、通常は急に泣いた後に体から力が抜けながら、体の片側に麻痺がきたり半身不随を起こして、すぐに回復するなどの脳虚血症状が繰り返されたり、脳梗塞として現れることもあります。たまにひどい頭痛やてんかん性痙攣を示すこともあります。
これは、主要な血管である内頸動脈が詰まってのうに十分な血流が行かない状態で、過呼吸で血液中の酸素量が増加しながら、血管が狭くなる虚血から始まります。虚血が繰り返される時期に早期診断がなされず、放置した場合、のう梗塞に進行して、永続的な神経麻痺の症状を伴うか、または死亡にまでつながる可能性があります。一部の親の中で子供が麻痺症状を見せると仮病と誤解したり、一部の医療スタッフでさえも、最初は小児てんかんと誤認したりするので注意が必要です。
小児ではまれですが、30~40代の成人にもやもや病が発症した場合は、もやもや血管の出血が発生し、最初の症状として出血が発生する場合もあります。初期症状が、てんかんの形で発生する場合もありますので精密な検査が必要です。
正確な診断は、 MRI、MRAとのう血流検査ダイヤモックス(Diamox)を用いたのうスキャン、血管造影を利用して、診断を実施します。血管造影の所見で、両側内頸動脈と前大のう動脈、中大のう動脈枝部位の狭窄または閉塞がある場合、煙状のもやもや血管が見られる場合には、確定が可能です。治療は、患者の臨床的症状の状態と病気の進行度に合わせて治療方法を決定します。
急性期のう虚血症状が誘発された直後には、内科的な薬物治療を優先的に実施して症状を緩和させ、のうの保護を優先的に実施します。しかし、長期的な服用で治療効果が期待できる薬は、今のところはありません。
手術的治療は、脳の血流を増加させるために直接血管吻合術と間接血管吻合術に分けることができます。直接血管吻合術は、主に成人で使われている手術であり、側頭動脈と中大のう動脈をつなぐ手術を代表的な施術と見ることができます。間接血管吻合術は、 EDAS(硬膜血管形成術)を代表的に見ることができ、施術部位に応じて、前頭部 、側頭部 、後頭部に分けて施術することになります。
まだ、もやもや病の進行を防ぐことができる方法はありません。虚血症状が発生する場合は、必ず精密検査を受けて診断を受け、診断結果に合わせて、手術的治療を施行しなければなりません。