脳は人間の体の中では大事な機能です。なので病気にならないように普段からの生活に気をつけていかなければなりませんが当然気をつけるべきものなのは病気だけではありません。病気の一種として脳挫傷というものがありますが、これは異物や骨の欠片が押し込められて組織が壊されている状態です。骨の欠片、という単語を見て感づいたと思いますが、これは病気というよりは外部からの衝撃によって脳にダメージが行くことで起こるもの、ようするに病気による内部からの侵食ではなく、直接的に頭部にダメージが行くことが原因で起こるものです。同じ頭部にダメージが行くものとして脳震盪がありますが、この脳挫傷はそれよりも深刻な状況であり内部での出血や腫れを引き起こします。そのダメージの度合いによっても症状が変わってきて、そこまで衝撃も少なくダメージも少ないのなら症状はほとんど出ないか、軽いものです。しかしダメージが大きいと重症ということになり、数分間場合によっては数分間で済まないこともありますが意識を失ったりすることがあり、更には眠気や錯乱、興奮といった異常が出て、嘔吐やけいれん、バランス感覚を失ったりすることがあります。そして当然頭をやられたということはそれに関する記憶を始めとした思考能力や感覚、視力や聴力等に障害が現れることもあります。そしてこれらはまだ良い方であり、最悪の場合には昏睡状態としてほとんど死亡したに等しい状態に陥ってしまうことがあります。症状を見れば分かる通りかなり危険な状態です。この脳挫傷が起こる原因としては強い衝撃ということで頭に強い打撃を受けたり、車の事故等により固定されている頭に衝撃が来る等があげられます。このような目に合わないために、運転は安全に、余計なトラブルに巻き込まれないようにする必要がありますが、自分が気をつけてても偶然の事故により衝撃を受けてしまうということは珍しくはありません。なのでもし頭部に衝撃を受けるような場面に出会ったら、すぐさま病院へ行って診断を受けましょう。必ずしも脳挫傷ではないと思われますが、それでも脳に異常が出ると困るので通院するに越したことはありません。診断した後はダメージの具合によってその後の治療方法が変わり、特に軽度の場合には入院して経過観察をするだけです。治療する必要があるのはやはり重症の時であり、集中治療室での治療が必要となります。血圧と酸素、二酸化炭素の正常化、酸素の注入や人工呼吸器の使用、痛みの緩和と鎮静といったことが行われます。また血液を抜き取る作業もすることがありますが、この際に組織を切除する場合もあるので、その場合には後々の生活に障害が起こることがあります。もし重症になってしまった場合には完治をすることが難しいので、今後の生活に支障が出ることの覚悟はしておく必要があるでしょう。常時頭を守るということはできないので予防をするという観点では難しい病気です。そういう意味では内部からの発生とは違う方向で恐ろしい病気だといえます。
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