脳神経外科という診療科は、医療機関に設置されている数多くの診療科の中で、とりわけ高度な治療が行われている診療科です。脳というのは、人体の中枢となる部位で、治療を施すことが極めて困難なのです。優れた医療技術を持っている医師が、脳神経を司る医療に携わることになります。たとえば、河瀬斌という医師です。名医と呼ばれる脳神経の専門家の1人です。

河瀬斌医師は、慶應義塾大学の医学部を卒業して、医師国家資格試験に合格しています。そして、慶應義塾大学において外科をメインとした医療に当たってきました。脳神経外科の教授、副院長、外科学教室の主任教授を務めてきました。また、世界脳神経外科連盟WFNSの副理事長という要職にも就いています。さらに、活躍の場は日本にとどまりません。中国の蘇州大学の名誉教授、アメリカ合衆国のカリフォルニア大学・ユタ大学の客員教授としての仕事にも従事してきました。

河瀬医師は、日本国内において、さまざまな学会にも所属しています。日本再生医療学会の理事を務め、2003年には会長を務めました。日本脳卒中学会の理事、日本脳循環代謝学会の評議員、日本頭蓋底外科学会の名誉会員、日本脳卒中の外科研究会、神経組織の成長・再生・移植研究会、日本神経内視鏡研究会、日本脳ドック学会の評議員、日本レーザー治療学会の理事、日本サイエンス映像学会の理事など、活躍の場は広い範囲にわたっています。脳神経を専門としてきた河瀬医師ですが、さまざまな外科分野の知識を身につけて、多くの患者さんを救うように努力しているのです。

河瀬斌医師が専門としているのは脳腫瘍全般にわたりますが、特に頭蓋骨腫腫瘍を治療することに力を入れています。頭蓋底外科、脳虚血、神経再生・移植、脳循環、低体温治療、神経内視鏡、マイクロマシン、高次脳機能、脳腫瘍の遺伝子免役治療といった、極めて高い水準の医療に従事しているのが河瀬医師です。

河瀬斌医師は、専門の分野において数多くの実績を残してきました。脳神経の部位というのは、簡単に手を着けられるものではありません。脳神経外科だけで取り組んでいても、効果的な治療を施すのが困難です。そこで、河瀬医師は、既存の医療スタイルにとらわれず、新しい形での医療を実現しています。たとえば、耳鼻科・眼科・形成外科という関連診療科と巧みに連携して、頭蓋底外科という新たな分野を作り出しました。脳腫瘍の新たな治療方法の研究をしています。頭蓋骨学会を、日本で初めて立ち上げたのも、河瀬医師の大きな功績です。脳神経の分野で、世界的に河瀬医師が知られるようになりました。

他学との交流も次第に活発化しています。国内・国外を問わず、多くの学会が主宰されていて、特定の診療科という枠を超えた医療が作り出されてきました。現在では、自身のスキルを高めるのと同時に、複数の大学で客員教授として、若手医師を育成することに尽力しています。