医療には、さまざまな領域・分野があります。医師免許を取得していれば、どの診療科でも診療行為に携わることが可能ですが、たいていの医師は、それぞれ専門分野を決めて医療に従事しているものです。たとえば、脳神経外科の領域には、田草川豊という医師がいます。名医との評判が高く、多くの患者さんを救うことに尽力しています。多大な評価を受けている医師の1人です。

田草川豊医師は、古書店で有名な神田神保町で生まれ育った人物です。1976年に東京大学の医学部医学科を卒業して、本格的に医師としての道を歩み始めました。1990年6月から、三井記念病院にて勤務をしました。そして2012年4月からは、東京医科大学で脳神経外科の臨床講師を務めています。日本脳神経学会の専門医、日本脳神経減圧術学会に所属し、幅広い活動をしています。脳神経全般に関わる治療を得意としていますが、中でも専門の領域として取り組んでいるのは、三叉神経痛・顔面けいれん・舌咽神経痛といった領域です。これら3領域を合わせた手術数は、2013年5月の時点で4000件を超えていて、非常に経験が豊富になっています。三叉神経痛・顔面けいれんなどに悩んでいる場合、田草川医師の手術であれば、安心して受けることができます。

また、田草川医師は、さまざまな学会にも所属しています。日本脳神経外科学会・日本脳神経減圧術学会以外にも、日本頭蓋底外科学会の評議員、神経・筋疾患に関するボツリヌス療法懇話会の評議員、さらには東京疼痛懇話会の評議員まで、広範囲にわたる活動に取り組んでいるのです。さまざまな活動を行うことで、脳神経に限定されない豊富な知識・経験を身につけ、日々の医療に活かしているのが、田草川医師の特徴と言えます。

田草川医師は、身の経験を活かして、複数の著書も出版しています。たとえば、『最新 脳と神経科学シリーズ第6巻 痛みの神経科学』、『CLIENT21‐21世紀耳鼻咽喉科領域の臨床 9.顔面神経障害』、『神経ブロック‐関連疾患の整理と手技』、『ペインクリニック診療に役立つ画像診断集(Ⅱ)』などです。

田草川豊医師は、患者さんとのコミュニケーションを非常に大切だと考えています。脳神経の領域では、治療が複雑で困難になるケースが大半を占めています。適切な治療を施すためには、患者さんの希望をしっかりと聞き取っていくことが求められます。とりわけ脳神経の領域は、手術に至るケースが多くなるので、インフォームドコンセントを大切にして、患者さんが安心して手術を受けられる環境を整えています。患者さん・家族が納得した上で受ける治療こそ、現在の医療では重要なのです。手術は、患者さんの体力を奪うものなので、高齢の患者さんに対しては手術を選択しないことが多いです。しかし、患者さんの体力に余裕があって、手術を受けることに積極的である場合、患者さんの希望を優先する方向で治療を進めます。